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消防士の仕事紹介【予防編】実体験を交えて解説!

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消防士の仕事は警防・消防」「救急」「救助」「予防など様々な業務があります。

本記事では、「予防」業務について元消防士が実体験や経験を交えて徹底解説します。

消防の業務に興味がある方は必見です。

予防以外の消防業務についての記事もあります。そちらもチェックしましょう!

目次

立入検査

リサデバ

立入検査ってどんな検査をしているのかな?

飲食店や会社のビルなどで火災が発生した。というニュースを目にしたことはありませんか?

立入検査】とは消防法第4条を根拠にして、不特定多数の人が出入りする「特定防火防火対象物」や指定数量以上の危険物を製造・貯蔵・取り扱いなどする「危険物施設」に対して建物自体や設置されている消防用設備等が消防法施行令に基づいて基準に適合しているのか確認や、消防職員が各事業所へ直接行き消火器や誘導灯、自動火災報知設備などにおける不備の確認、防火管理者が行わなくてはならない責務を遂行しているかなどを確認する検査です。

しかし、各事業所の都合もあるので基本的には事前に予定を確認し検査を実施する消防本部が多いです。

この立入検査は、事前に通行が無くても行うことが出来るのでいつ検査があっても指導が無いようにして頂くのが理想です。火災が起こった際に不備があると、初期消火や避難に影響が出る場合もあるので、自分や同僚の命を守るためにも日々の点検を行いましょう。

自治体によっては、専任の予防係が立入検査行う地域もあれば、一般の消防士達が非番に立入検査を行うこともあります。

露店調査

露店調査】とは正月やお祭りなどの露店や屋台で、火気を使用して物品等を販売・提供している店舗に対してLPGガスや発電機、消火器等の設置の確認などを行います。

私も消防職員になる前は、正月やお祭りの露店や屋台に対して消防職員が火災予防のための確認をしていることは知りませんでした。消防士たちのこの業務は知らない方たちが多いので、豆知識として知っておくのも良いでしょう。

リサデバ

火を使うお店もあるから、消防士さんが調査してると安心だね!

以前には、祭りの会場の露店に繋がれていた発電機へガソリンを給油する際の不注意が原因の火災も発生しているので、火災予防の観点からも重要な任務です。

消防訓練

リサデバ

定期的に訓練をしないと「いざ」という時心配だよね

消防訓練】は皆さんに馴染みがあるのではないでしょうか。

学校で避難訓練は経験したことはあると思いますが、消防訓練は事業所でも行われることがあります。訓練の種類は特定防火対象物非特定防火対象物で異なり、訓練の種別は3種類あります。

種別内容訓練回数訓練回数
特定防火対象物非特定防火対象物
消火訓練消火器や屋内消火栓を使用した初期消火訓練年2回以上消防計画に定められた回数 年1回以上
避難訓練避難、誘導及び避難器具の訓練年2回以上消防計画に定められた回数 年1回以上
通報訓練災害発生を確認し、建物内に周知し、119番訓練通報をする。消防計画に定められた回数 年1回以上
模擬訓練も可
消防計画に定められた回数 年1回以上
模擬訓練も可

特定防火対象物であれば消防訓練を年に2回以上行う義務がありますが、非特定防火対象物であれば消防計画に定めた回数を年1回以上行わなくてはなりません。

防火対象物はこちらの施設が対象になっています。

参照:総務省消防庁

訓練実施の際に消防士を要請した場合はその施設へ赴き、通報訓練の補助や避難訓練の講評、消火器や屋内消火栓の取り扱い説明を行います。

火災の原因調査

リサデバ

どんな調査をしているのかな?

火災を消火し、鎮火したらその火災はどのような要因があり、出火に至ったのかを調査して国へ報告します。

  • いつ
  • どこで
  • 何が原因で
  • どの様に燃え広がったのか
  • どの隊がどの様に活動したのか
  • どの程度の損害を発生させたのか

などをまとめた書類を作成します。火災の原因調査は文章だけの説明では理解しにくいため、平面図や付近の配置図焼損図や焼損範囲の求積図等も作成します。

基本的には警察と共同で捜査をします。ただ、警察は事件性の有無を確認する「捜査」ですが、消防は今後の火災の予防を目的として「消防行政の推進」などを目的として実施しています。

しかし、全焼もしくはそれに近い火災の現場では火災に至った原因等が非常にわかりにくいです。

そんな中、かすかに残された残留物や建物の柱などの「火の流れ」を確認して、火災の原因や火の広がり方などを明らかにします。

火災が原因で所在が不明、もしくは亡くなった方がいた場合は残渣物を取り除きその方を捜索します。

東京消防庁や規模が大きい自治体では、火災調査の専門部署がありますが、職員数の少ない自治体では火災の件数自体も少ないため、火災出場隊が殆どの事務処理を担う自治体も多いです。

ただ、予防業務を専任している予防係の職員は、より高度かつ複雑な火災の事務を扱うという点が、「専任の予防係」と「消防、救急、救助の仕事をしながら予防の仕事をする職員」との違いです。

また、予防係の業務として火災出場隊が作成した書類の不備や修正点を洗い出し、修正等を繰り返し完璧な書類を作成します。

専任の予防係は、役所などと同じく平日勤務の職員なので、24時間勤務(隔日勤務)の職員と勤務形態が異なります。

まとめ

  • 消防職員が火災予防のため、管内の防火対象物や危険物施設に立入検査を行い、万が一火災が発生した際に迅速な消火や避難ができる様に日々指導しています。
  • 各種訓練に要請があった際は、火災発生時に焦らず「避難」や「初期消火」、「119番通」ができるように、改善点の指導や消化器の取扱説明を行っています。
  • お正月やお祭り等で露店や屋台が原因の火災を起こさないように、事前に店舗を確認しています。
  • 火災の原因究明のために、火災原因調査を行い火災の概要や損害、図面等を作成します。その後、今後の火災予防の為にそれらを生かしています。

予防の仕事は今回紹介したもの以外にも、新しく建てる防火対象物や危険物施設の完成検査という直接検査に行く業務や、管轄の事業所が届出に来る書類の処理各種事業所からの相談などのとても難しい業務があります。

しかも、消防法といった法律も絡んでくるので間違いは許されません。

災が起きる前に防ぐ」といった使命をもとに働く【予防】に携わる消防士がいてくれるので今の平和な社会があるのです。

地域のために努力をしている消防士達との出会いを探している方はこちらもチェックしましょう。各年代の消防士と出会う為におすすめのアプリ等を紹介しています。

公務員の定年延長も決まっているので、採用人数も減りこれからは消防士との出会いが徐々に減るでしょう。消防士を探すなら今がチャンスです!

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この記事を書いた人

「消防士との出会いをあなたに」をコンセプトにブログを運営しています。
・元消防士(救助)
・全国にいる消防士の仲間から出会い・恋愛・結婚・再婚・離婚などの情報をリサーチしています。

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